こんにちは。mitteのトレーナーのイワサキ ケンジです。
夏も近づいて来ております。体に余分についてしまった脂肪(特にお腹!)、なかなか減らないと悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ただ、脂肪と一口にいっても、実は様々な種類があります。代表的なものとして、皮下脂肪、内臓脂肪、脂肪肝の原因である肝臓内脂肪があります。これらは同じ脂肪でも働きや性質が大きく異なります。
皮下脂肪
主に「エネルギーの貯蔵庫」として働きます。生活習慣病との関わりはあまりありません。
内臓脂肪
「エネルギーの貯蔵庫」として働くだけでなく、多くなりすぎると生活習慣病や動脈硬化を引き起こします。
肝臓内脂肪
脂肪肝になると糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病を引き起します。
上記のように、生活習慣病や動脈硬化(脳卒中や心筋梗塞などを起こす原因)を予防・改善するためには内臓脂肪や肝臓内脂肪を減らした方が良いということになります。
また、実はこれらの脂肪は性質だけでなく、減りやすさにも大きな差があります!
この3つの中で一番減りにくいのが皮下脂肪です。それに比べて、内臓脂肪は1.5~2倍、肝臓内脂肪は約4倍減りやすいと考えられています。ただし、逆に言えば減りやすい=つきやすい・・・・・とも言えます。
そして肝臓内脂肪・内臓脂肪は、減少して改善しても見た目にはあまり大きな変化が起きませんので、改善したという実感がわきにくいのが残念なところ・・・・・よって長続きしない事もよくあるため、おなか周りの脂肪は減りにくいと感じてしまう方が多いのだと思います。
食習慣を改善するのと運動習慣をつけるのとどちらがより有効なのかという質問を受ける事が多いですが、おおざっぱに言えば肝臓内脂肪・内臓脂肪減少に関しては食習慣改善・運動習慣の両方とも有効です。ここまで筋肉や筋肉内脂肪については触れませんでしたが、筋肉は量を増やすと同時に、質も向上(俊敏かつ持久力もある状態)させる事がとても大事です。十分な運動習慣は生活習慣病を予防するだけでなく、老化の予防、健康寿命を延ばすのに有効であることが解ってきています。
結局、食習慣改善、運動習慣をつける事のどちらがより有効なのかではなく、併用していくことが重要だという事です。
減量は他人と競い合うものではありません。中には生活習慣を改善されているにも関わらず、体重があまり減らないと悩んでいる方もいらっしゃると思いますが、その場合でも肝臓内脂肪や内臓脂肪は減っていて、体内環境が大きく改善している場合も多いので、たとえ数字上は減量ができていなくても根気よく生活習慣の改善に取り組んで頂きたいと思います。
最後までご清覧いただきありがとうございます。