こんにちは。mitteのトレーナーのイワサキ ケンジです。
今回と次回で運動前・運動後に行うウォーミングアップとクールダウンについてお話していきたいと思います。
今日は、ウォーミングアップのお話。
皆さん運動前に軽くジョギングしたりストレッチしたりしますよね。その行動がウォーミングアップなのですが、なぜウォーミングアップをするのか理由はご存知でしょうか?
ウォーミングアップは、筋収縮を円滑にすることにより、作業効率を高めることができることや、運動開始時の酸素摂取量や心拍数応答が促進されること、柔軟性が高まること、運動中の血中乳酸濃度の増加が抑制される効果があります。簡単に言うとカラダを温めてパフォーマンスを高め、ケガを予防するということです。
何も準備運動をしないで、急に走りだすと、苦しくなって走りつづけられなくなります。これは、能力をじゅうぶんに発揮するためには、ある程度の準備時間が必要だということを意味しています。筋肉の温度は、ジョギングなどの軽運動を10~15分することで、定常状態にまで高められることが知られており、実際の実験データでは、筋の温度を36.6℃から39.3℃まで上げることで、筋肉の最大ピークパワーが約16%増加したことが報告されています。
つまり、ウォーミングアップではカラダを温めることがとても重要なのです。
しかし、学校の部活などでは動きを止めたストレッチ(スタティックストレッチ)を入念に行っているところをよく見かけます。
実際、スタティックストレッチではカラダは温まりません。むしろカラダの動きを止めることで筋肉の温度は下がっていきます。筋肉の温度が下がったままで運動に入るとケガのリスクは当然上がりますのでスタティックストレッチはウォーミングアップとしての役割をはたしていないと言えます。
では、どのような方法でウォーミングアップすればよいのでしょうか?その方法をお話していきましょう。
①ランニング
人間の体は運動を開始すると、呼吸,循環器機能が高まって酸素摂取量が増大し、運動開始から約5分後がピークとなって以降は安定します。また、深部体温が高まることで、後に続く静的ストレッチングの効果も高めます。
②静的ストレッチング = 一般的な伸張状態を保つストレッチング(スタティックストレッチ)
目的は筋肉の伸張と弛緩を行うことと、ROM(関節可動域)の確保です。例えばサッカーなどのスポーツは動作が速い動きを伴うので、筋肉は緊張と弛緩を繰り返しています。従って、弛緩させるべき場面でしっかりと弛緩されないと、筋肉に与える負担は大きくなってケガを発生させてしまいます。
③動的ストレッチング = ブラジル体操やラジオ体操、ジャンプ、スキップ系の動き
静的なストレッチングだけでは、筋温の上昇が不十分といえます。また、サッカーなどのスポーツの動作では静的なストレッチングの範囲を超えるので、必ず動的なストレッチングが必要となります。
いかがでしょうか?スポーツをされている皆さんは①~③までを毎回行っていましたか?
ウォーミングアップは、運動を効果的に始めるための運動となります。時間的にはそれほど長い時間とはいえませんが、その後の身体動作を左右する重要な時間です。
サボらず行いましょうね。
最後までご清覧いただきありがとうございます。