こんにちは。mitteのトレーナーのイワサキ ケンジです。
スポーツの競技力向上のためにトレーニングは欠かせません。どんなアスリートも必ずトレーニングをしています。ただ、トレーニングをして競技力を向上させるには計画的に行うことが重要です。
皆さんは「プログラムデザイン」という言葉をご存知ですか?
簡単に言うと「トレーニングをどのようにスケジュールに組み込むか」、いわばトレーニングの”設計図”のことです。
無理なメニューを組んでしまうと長続きしないだけでなく、怪我やパフォーマンスの低下にもつながります。
そこで今回は、競技力向上を目的にトレーニングに励んでいるアナタに実際にトレーニングを行う際に必要な基本知識をお伝えします。
ご紹介する内容を参考に、無理のない効果的なメニューを作り上げましょう。
プログラムデザインにまず必要なのが、チームや個人の現状を分析することです。
私たちのようなトレーナーやトレーニングの専門家が身近にいればその人に任せるのが一番ですが、一般の方でも次に紹介する2つの要素によって簡単な分析を行うことができます。
自らの状態を分析し、正しいトレーニングメニューが作れるようになれば、自宅で行うトレーニングもより効果的なものになりますよ。
(1)年齢
年齢によって必要なトレーニングは異なります。特に小学生~中学生までは激しいトレーニングをしても伸びにくい能力があります。
幼少期~小学生までは、たくさんの遊びやスポーツに触れさせていろいろな動きに対応できるよう神経系を鍛えましょう。中学生になってからは、小学校高学年から中学生にかけて第二次性徴期に入ると、身体的な発達が急激に起こります。骨格の急激な成長により、これまで培ってきた運動が一時的に出来なくなることもあります。
柔軟性も低下しやすいため、過度なトレーニングが故障に繋がりやすい時期でもあります。
心肺機能が著しく成長するこの時期は、長距離走などの運動や身体の成長に合わせた筋力トレーニングで基礎体力を高め、身体の「粘り強さ」を作りましょう。高強度の筋力トレーニングは避けましょう。
このようにジュニアアスリートであれば成長に合わせてプログラミングすることが必要です。
(2)体力要素
次に、どの体力を向上させたいかを考えてみましょう。
例えば野球のスイングスピードや球速を上げたいという場合、スピードを上げるための基礎筋力(速筋)を高める必要があります。
レジスタンストレーニングを優先してメニューを作成しましょう。
また、試合の後半になると集中力が切れてしまい、ミスが多くなったり体が動かなくなったりしてしまう選手は、
技術が不足しているのではなく心肺持久力・筋持久力が低いことが原因かもしれません。
このような選手には持久走や水泳など負荷の少ないトレーニングを多めに行い、身体の持久力を鍛えることが必要となってきます。
このように、個人の課題を知ることで必要な練習メニューが見えてきます。
トレーニングを始める前に、まずは現状を冷静に判断・分析し、どのようなトレーニングが必要なのかを自分なりに導き出してみましょう。メニュー作りがより明確になるとともに、新しいメニューの発見にも繋がってきます。
最後までご清覧いただきありがとうございます。