こんにちは。mitteのトレーナーのイワサキ ケンジです。
ヒトは人生の 3 分の 1 を眠りに費やしており、生きるためには欠かせないものですが、意外にその仕組みについては知られていません。現在 4~5 人に 1 人は睡眠不足を感じ、20 人に 1 人は薬を服用していると言われています。
今回と次回で、その睡眠についてお話しします。睡眠について知ることで、皆さんの睡眠がより良いものになってくれると嬉しいですね。今回は、睡眠の基礎知識についてお話していきましょう。
まず、ヒトは何のために眠るのでしょうか?
眠りは身体の休息だけでなく、大脳の休息のためにあります。ヒトの脳は体重の 2%の重さしかありませんが、脳が使うエネルギーは身体の使うエネルギーの約 20%を占めています。その脳の休息に必要なのが“眠り”です。
次にどうして眠くなるのでしょうか?
ヒトの眠りは、体内時計機構と恒常性維持機構の 2 つのメカニズムによりコントロールされています。それぞれの働きは以下のとおりです。
体内時計機構・・・夜になると眠る仕組みで、暗くなるとメラトニンという睡眠ホルモンが脳から分泌され、体内時計に働きかけて自然に眠くなる。(例)ぐっすり寝た翌日も夜になると眠くなる
恒常性維持機構・・疲れたから眠るしくみで、日中起きている間に脳に疲れがたまって脳の活動が低下して眠くなる。 (例)徹夜をした翌日はぐっすりと長時間眠れる
そして、睡眠の種類には「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」があり、就寝してから起床するまでの間に、この 2 種類の睡眠が交互に現れます。2 種類の睡眠がセットとなり、周期はおよそ 90 分です。レムとは英語のRapidEyeMovement の略で、眠っている時に眼球が素早く動くという意味です。ノンレムはレムではない状態のことです。
それぞれの働きを簡単に説明すると以下のとおりです。
ノンレム睡眠・・「脳を守る、修復する」睡眠と言われ、脳や細胞を回復させる。
レム睡眠・・・・「脳を創る、育てる」睡眠と言われ、記憶の整理、固定を行っている。
知っていることも多かったかもしれませんがこれが睡眠のメカニズムです。次回は、睡眠を「快眠」に導くための方法をご紹介致します。
最後までご清覧いただきありがとうございます。