こんにちは。mitteのトレーナーのイワサキ ケンジです。
暑い夏がようやく終わり、スポーツの秋がやってきました。運動会や体育祭などのイベントが増えるこの時期、意外と多いのが大人のケガです。スポーツを始める前の準備体操やストレッチはもちろんですが、いざという時のためにケガの応急処置についても覚えておきましょう。
応急処置の基本は「RICE処置」!
RICE処置は、打撲や捻挫、靭帯の損傷など、運動をする際に起こりやすいけがに対応できる応急処置です。応急処置の基本であるRest=安静、Icing=冷却、Compression=圧迫、Elevation=挙上の4つの頭文字をとってRICE(ライス)処置と呼んでいます。
けがをした直後に適切なRICE処置を行うことで、痛みなどを防ぐだけでなく、回復を早めることができます。
・Rest(レスト)=安静
けがをしたらできる限り安静にすることが大切です。体内ではけがをした直後から内出血や腫れの原因となる体液を取り除き、治癒しようとする機能が働いています。安静にせずに運動を続けたりすると、回復が遅れる原因となります。
・Icing(アイシング)=冷却
打撲や捻挫、骨折などの場合、素早く患部を冷却することにより痛みや腫れ、内出血、炎症をやわらげることができます。1回の冷却時間は、患部にもよりますが20分が目安です。その後は間隔を置いて冷却を繰り返します。長時間の冷却は血行を悪くし、凍傷になる場合があるので、冷やし過ぎないよう注意しましょう。
・Compression(コンプレッション)=圧迫
周囲の組織や血管に適度な圧迫を加え、腫れや内出血、炎症を抑えます。圧迫には伸縮性のある包帯やテープ、サポーターなどを使用しましょう。ただし、圧迫が強すぎると症状を悪化させる場合もあります。圧迫後、指先が変色していないか、痺れや痛みがないかなどを確認しましょう。
・Elevation(エレベーション)=挙上
患部を心臓より高い位置に挙上すると、重力により患部に流れ込む血液やリンパ液が減少します。これにより主に内出血や腫れを抑えることができます。
運動中にけがをした場合には応急処置も大切ですが、原則としてはなるべく動かさないで、医師に診てもらうことが一番です。応急処置よりも医療機関への搬送の方が早い場合には、搬送を優先させましょう。あらかじめ運動を行う場所周辺の、受診可能な医療機関の連絡先を調べておくと良いでしょう。
またすぐに医療機関を受診できない場合でも、応急処置をした後、必ず受診するようにしてくださいね。
運動指導に関わる方は「RICE処置」必ず覚えておき、慌てず冷静に対応できる心構えをしておきましょうね。
最後までご清覧いただきありがとうございます。