こんにちは。mitteのトレーナーのイワサキ ケンジです。
腰痛症の治療には薬物による治療、物理療法、理学療法といった治療法だけでなく、運動によって脊椎の可動性、周囲筋の筋力を改善するような運動療法があります。また、有酸素運動を中心とした運動療法は、疼痛を軽減させるだけでなく腰痛予防効果も期待できるとされており、非常に有益です。
ウォーキングは負荷もそれほど強くなく、かなり安全で簡便なエクササイズです。しかし、目的もなく、ぶらぶら歩くだけではその効果は得られません。体幹をしっかりと伸ばすと共に、普段よりも歩幅を広げ、気持ち速めに歩くのが基本です。歩幅を広げることにより、接地時に下肢の筋肉はもちろんのこと、腸腰筋や股関節周囲筋が収縮するために骨盤周囲の筋力増強効果もあります。
その他にも下記のような体操をする事によって股関節周辺の筋肉の動きを改善する事ができます。
★腰・背中・お腹のストレッチ
1.あおむけに寝て、片ひざを両手で抱え、ゆっくりと深呼吸しながら胸の方へ引きつけます。
2.約10秒間そのままの姿勢を維持してください。これを左右の脚で行ってください。
★太ももの裏側のストレッチング
1.あおむけに寝て、片方の股関節(足の付け根の関節)を90°に曲げて、ひざの裏を両手で支えて下さい。
2.その位置から、膝だけをゆっくりとできるだけ伸ばしてきてください。
3.一番ひざが伸びた位置で、約10秒間そのままにしてください。
★腹筋体操
1.あおむけに寝て、あごを引いたまま上半身をゆっくり起こし、45度の位置で約5秒間止めて下さい。腹筋の弱い方はこの位置まで起き上がる必要はありません。
2.上半身を起こすようにお腹の筋肉に力を入れて下さい。このとき同時にお尻をすぼめると大殿筋(お尻の筋肉)も働き、より効果的です。
※注意
今回、紹介した体操は、脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニア、脊椎圧迫骨折、感染性脊椎炎、脊椎腫瘍、解離性大動脈といった疾患を適応としたものではありません。
体操によって痛みが生じる可能性があります。痛みが増すようであれば、体操をすぐに中止して、かかりつけ医に相談してください。体操を始めるまえに不安を感じられる場合は、かかりつけ医に相談して下さい。
最後までご清覧いただきありがとうございます。