こんにちは。mitteのトレーナーのイワサキ ケンジです。
健康診断の結果で気になるのがコレステロール。悪者にされがちですが、実は健康に生きる上で必要なものでもあるのです。というのは、コレステロールは脂肪消化を助ける胆汁酸やホルモンをつくる材料になるからです。しかし、不適切な食生活や運動不足によって体内のコレステロールが過剰になると、健康に影響を与えてしまうのです。
余分なコレステロールを回収して肝臓に戻すHDLを「善玉コレステロール」、肝臓でつくられたコレステロールを体内の細胞に運ぶLDLを「悪玉コレステロール」と呼び、どちらも重要な役割を持っています。ただし、LDLが増えすぎると動脈硬化になる恐れがあります。動脈硬化が進むと心筋梗塞や脳梗塞などを引き起こし、死に至る状況になりかねません。多すぎても少なすぎても良くないコレステロール日常の生活習慣でしっかりとコントロールすることが重要です。
健康診断でいつも気になっている方は、今回紹介する3つのことを中心に見直していきましょう。
1.基本は「規則正しい食習慣」と「バランスのよい食事」
悪玉コレステロールが増えやすい原因の1つは、食生活の欧米化により野菜や魚を中心とする食事から、脂質の多い肉中心の食事に変わったことです。さらに運動不足やストレスなどの生活悪習慣、遺伝なども関わっています。まず、食事は幅広く様々な栄養成分をバランスよく、1日3回の規則正しい食習慣にすることはいうまでもありません。
2.時間が経過した食品は避ける
酸化した油を摂取すると、体内でも酸化した悪玉コレステロールが増え、動脈硬化に繋がります。たとえば揚げて時間が経過したフライ物、開封して時間が経過したポテトチップスなどは避けましょう。また、魚に含まれるEPAやDHAなどの不飽和脂肪酸も酸化しやすいため、干物など時間が経過したものより、新鮮なお造りなどで食べることをおすすめします。
酸化の原因となる活性酸素除去に役立つポリフェノールやカロテノイドなどを含む野菜(ブロッコリー、にら、にんじんなど)や果物(ブルーベリーなど)を積極的に食べると良いですよ。
3.おすすめ油はオレイン酸、避けたい油はトランス脂肪酸
油脂の中でも、悪玉コレステロールを下げる働きがあるといわれていたリノール酸は一時話題になりましたが、実は摂りすぎると善玉コレステールも減らしてしまうことがわかっています。一方、オレイン酸は悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールは減らさない作用があるといわれています。たとえば、オリーブオイルは他の油脂類と比べてオレイン酸が7~8割程度と豊富に含まれていますよ。
液状の植物油を固形化するために水素添加したマーガリンやショートニングは、悪玉コレステロールを増加させると考えられているトランス脂肪酸が含まれています。日本人が食事から摂取するトランス脂肪酸量は少なく心配ないといわれていますが、LDL値が高く心配な人は気をつけてくださいね。
以上を参考に今日の食事からさっそく取り組んでいきましょう。
最後までご清覧いただきありがとうございます。