こんにちは。mitteのトレーナーのイワサキ ケンジです。
立ちくらみや眩暈などが起こると貧血だと思われがちですが、似たような症状でも実は全く違う病気が原因のことがよくあります。今回は、貧血とそれに似た症状についてお話したいと思います。
まず、貧血とは血液中の赤血球に含まれる血色素(ヘモグロビン)が足りなくなった状態をいいます。血色素は、体の隅々に酸素を運ぶ働きをしているので、足りなくなると、さまざまな症状があらわれます。
また、女性の貧血の多くは、鉄分不足による鉄欠乏性貧血です。もともと生理で出血するのに加え、偏食やダイエット、ストレスなどが重なり、貧血ぎみの女性は増えています。
そして、貧血と間違われやすいものとして挙げられるのは、「低血圧」と「脳貧血」です。それぞれ、症状が起こる原因は違いますが、共通するのは身体が「低酸素状態」になっているところです。
みなさんも知っているように、血液は生命維持に必要な様々なモノを身体中のすみずみまで運んでいます。その中のひとつが「酸素」です。なんらかの原因で身体中に行き渡る酸素の量が足りなくなると、立ちくらみや眩暈ひいては頭痛や倦怠感、食欲不振など様々な症状を引き起こすのです。
次に、貧血・低血圧・脳貧血それぞれ起こる原因についてお話しましょう。
○貧血
ある一定量の血液の中に含まれる赤血球やヘモグロビンが正常値以下(男性1dl中12g以下、女性10g以下)の状態を貧血といいます。
貧血の原因にもいろいろありますが、一番多いのが「鉄分の不足」です。血液中で酸素を運ぶ働きをする「ヘモグロビン(聞いたことがありますね?)」をつくるのに鉄分が不可欠なので、これが不足すると血液の酸素を運べる量が減ってしまうわけです。鉄は1日に約10mg必要で、約1mg排泄されると言われています。しかし、女性の場合は生理期間中に約30mgも失ってしまうので計算上、女性は1日に男性の約2倍の鉄(約20mg)をとる必要があるのです。
女性に貧血が多いのはこういうわけです。
○低血圧
低血圧の場合、血液の流れが悪くなることで(とくに脳や末端部)供給される酸素量が減り、立ちくらみなどの症状が起こります。同じ低酸素状態でも、貧血の場合は血液中の酸素量が少なく、低血圧の場合は酸素を運ぶ血液そのものの量が足りないわけです。
○脳貧血
脳貧血は脳に流れる血液の量が一時的に減少し、脳内の血液が減った状態をいいます。症状は立ちくらみや眩暈などがありますが、貧血とは根本的に違ったものです。吐き気や寒気を感じたり、脈が弱くなる症状も現れます。
原因が違えば対処法・予防策も違ってきます。そのこと理解し対策をとっていきましょう!
次回、貧血の対処法・予防策をご紹介します。
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