こんにちは。mitteのトレーナーのイワサキ ケンジです。
12月は冬到来のスタート月です。冷たい北風が吹いて気温は下がり、寒い日々が続きます。この季節に影響を受けやすい体の臓器は「腎臓」です。腎臓は排尿をコントロールするだけでなく、成長や生殖と関わる役割を持つ大切な臓器です。また、インフルエンザが登場するのも冬のはじめの12月。冷たい乾燥した空気が鼻や喉の粘膜を弱めるため、免疫力が低下していると罹患しやすく、とくに免疫力のない子どもやお年寄りは気をつけましょう。
腎臓を守り、インフルエンザを撃退するためにも、体を温め免疫力を高める効果に優れた旬の食材を上手に取り入れることが大切です。献立でトマトやきゅうりを使いたくても、ここはちょっと我慢しましょう。なぜなら、夏が旬の野菜は体を冷やす力が強く、逆効果になりかねません。
今回紹介する12月の食材は5品目。ビタミンやミネラルが豊富な緑黄色野菜や薬効の高いねぎがうまみを増し、海のミルクと称されるカキも登場する季節です。
・ねぎ(葱) 旬11月~12月
ねぎには、アリシンという特有の香りと辛み成分の元になる硫化アリルの一種が多く含まれています。その他にも、葉の部分にはカロテン、ビタミンCなどのビタミン類、カルシウムやカリウムなどのミネラルが豊富で食物センイも含んでいます。
アリシンは血行をよくし体を温め、疲労物質である乳酸を分解する働きがあるので肩こりや疲労回復に効果があり、またビタミンB1の吸収を高める働きもあるので、初期の風邪で弱った体に効果があります。さらに、胃液の分泌を促し消化を助け、血液凝固を遅らせる働きを持ち、血栓を予防し血のめぐりをよくします。硫化アリルは解毒作用があり、胃を刺激し消化を促す働きがあります。カロテンやビタミンCは風邪予防に効果があり、食物センイは便秘に有効です。
・白菜 旬11月~2月
ビタミンCが多く、カルシウムやカリウム、鉄分などのミネラル類が豊富に含まれています。また、食物センイも豊富で、特殊成分ジチオールチオニンを含んでいます。
ビタミンCが豊富なので風邪予防や肌荒れに効果があります。カリウムは塩分を体外に排出するので高血圧に有効で、食物センイは便秘を解消します。そして、特殊成分のジチオールチオニンは発がん物質から細胞を守る働きがあります。
・みかん 旬12月~1月
何といってもビタミンCが豊富!酸味の主成分であるクエン酸、食物センイのペクチン、ビタミンP、カロテン、ビタミンEを含んでいます。
ビタミンCが血管を丈夫にし、風邪を予防しストレスに対する抵抗力を強化します。クエン酸は胃液の分泌を促し食欲を増進させ、ペクチンは腸内の老廃物をからめ取って排泄し便秘を改善、血中コレステロールを下げる働きもあり高血圧や動脈硬化の予防に有効です。ビタミンPも毛細血管を強化して血圧を下げる働きがあり、β―クリプトキサンチンは強い発がん抑制作用があります。
・カキ(牡蠣) 旬11月~2月
豊富で良質なたんぱく質を含有し、亜鉛とグリコーゲンを豊富に含んでいます。また、鉄、銅、マンガンなどのミネラル類やタウリンも含まれています。
良質なたんぱく質は20種類のアミノ酸を含有し、不飽和脂肪酸と一緒に体力を強化します。亜鉛は細胞の成長を促して免疫力を高め、グリコーゲンは肝臓の機能を高めます。また、タウリンはコレステロールを減少させ血圧上昇を抑えるので高血圧や動脈硬化の予防に有効です。その他、網膜の発達や視力回復にも効果があります。
・タラ(鱈) 旬12月~2月
たんぱく質は良質で、脂質は少なく、不飽和脂肪酸のDHA、EPAを多く含みます。また、カルシウムが多く、ビタミンA、D、ビタミンB1、B2も含みます。その他、肝臓にはビタミンAとDが多く含有されています。
高たんぱくで低脂肪なのでダイエットに向きです!たんぱく質が血や肉をつくり、カルシウムが丈夫な骨や歯をつくります。また、ビタミンAが視力低下を防ぎ風邪や肌荒れを防止し、ビタミンDは体内のカルシウムとリンの吸収を高め、骨粗鬆症や虫歯を防ぎます。そして、ビタミンB1は疲労回復、B2は過酸化脂質の生成を抑え動脈硬化などの生活習慣病に有効です。
冬の食材は、体を内側から温めて、風邪予防に効果的です。ぜひ日々の食事に取り入れてみてはいかがでしょうか?
最後までご清覧いただきありがとうございます。