こんにちは。mitteのトレーナーのイワサキ ケンジです。
血液中のコレステロールや、中性脂肪が異常に多くなった状態を「脂質代謝異常」といいます。通常自覚症状はなく、血液検査をしなければ「脂質代謝異常」があるかどうかはわかりません。
血液検査では、「総コレステロール」「LDLコレステロール」「HDLコレステロール」「中性脂肪」などを調べます。総コレステロールが高くても、LDLコレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)が正常値であれば問題ありません。
自覚症状がないので、気づかないうちに脂質代謝異常が進行してしまうことがあります。次の項目にあてはまる女性は毎年健診時、血液検査で異常がないかを確認しておいた方がいいでしょう。
1.40歳以上
2.血縁の家族に、コレステロールや中性脂肪が高くて治療している人がいる
3.肥満傾向
コレステロールの代謝には、女性ホルモンが大きな役割を果たしています。そのため、閉経前後に女性ホルモンが少なくなってくるとコレステロールが高くなりやすく、特に40代後半の女性は異常値が出やすくなります。ただし、検査データに異常があったからといって、すぐに治療が必要とは限りません。女性は男性に比べ、脂質代謝異常の治療が必要になる基準値が高めとの指摘もあり、検査で異常が出た場合は「女性の脂質代謝異常」の専門家に相談してみるといいでしょう。
また、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)があまり高くなくても、HDLコレステロール(善玉コレステロール)が低ければ動脈硬化のリスクが高くなる場合があります。
健診でわかるのは、一部の異常のみ。異常値が出たら、まずはその異常の「中身」をより詳しく調べ、治療の必要性を検討した方がベターです。
脂質代謝異常を予防する方法は、「定期的な運動習慣を身につける」「バランスのいい食事」が挙げられます。
運動はハードなものより、ウォーキングなどの軽い運動を1回30分以上、週3回以上継続して行うことがポイントです。食事改善は脂質代謝異常の種類によって異なってきますが、重要なのは「バランス」。ある食品のみ摂取したり、極端な制限をすることは健康につながりません。野菜類を多く摂ることは大切ですが、脂質を控えすぎても脂質代謝異常になることがあります。魚などに含まれる脂質は、むしろ積極的に摂取しましょう。
中性脂肪が高い人は、糖質(甘い物や炭水化物)やお酒を控える必要があります。
特に女性の場合、常に間食を摂る習慣があったり、食事を炭水化物のみ(パンだけ・おにぎりだけなど)で済ませてしまったり、糖質過多になるケースが多いため注意が必要です。
年齢を重ねるにつれてより体重や体型も気にはなりますが体の中のことにも目を向けていきましょう。
最後までご清覧いただきありがとうございます。